変化の仕組みを知って、ニューノーマルをイノベーションする

2020年が終わりを迎えました。
昨年は、否が応でも生活を見直さざるを得ない年でした。
読んでくださっている方々も、様々な新しい習慣を取り入れた事でしょう。
では、最近はテレビのCMでも耳にするようになった『ニューノーマル』、こちらを改めて見てみましょう。

ニューノーマル(新常識・新常態)

ニュー・ノーマル(英語: New Normal)は、ビジネスや経済学の分野において、2007年から2008年にかけての世界金融危機やそれに続く2008年から2012年にかけての大景気後退の後における『金融上の状態』を意味する表現でした。
また「世界経済はリーマンショックから立ち直っても、もとの姿には戻れない」との見解から生まれた言葉で、『構造的な変化が避けられない状態』を意味しています。
また、2014年中国では、習近平国家主席が「わが国は依然として重要な戦略的チャンス期にあり、自信をもち、現在の経済発展段階の特徴を生かし、新常態に適応し、戦略的平常心を保つ必要がある」と語った事から、これが経済用語としてのニューノーマルに相当するとして話題になりました。

新型コロナウイルス感染症が現れ、2020年1月30日に世界保健機関(WHO)は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態 (PHEIC)」を宣言しました。
日本での緊急事態宣言の発出の頃のニュースでは「夏頃には収束するのではないか?」とか「アフターコロナでは、どんな影響が残るのか?」を議論していましたが、収束することは無く、今だ症例数が増加傾向にある状態です。
そして今ではウィズコロナと言われるようになり、収束やワクチンを待つのではなく「コロナ禍でどう過ごすのか?」が注目されるようになりました。
それに伴ってニューノーマルという言葉も、経済用語に留まらず新しい常識・常態として、広い意味で使われるようになりました。

しかし今では当たり前になった新しい習慣も、初めのうちは苦労も絶えなかったのではないでしょうか?
リモートワークや、お子様との過ごし方、運動不足、節約、節制、その他・・・
私自身も大きな影響を受けましたが何とか新年を迎えられたのは、新型コロナウイルスが猛威を振るう前から行動していた事があったからです。

それは『変化』です。

ターニングポイントと英字で書かれた標識

個人的な話ですが、私にとって2019年は『(結果として)変化の年』になりました。
そのため2020年は変化を更に促進させる『チャレンジの年』と決めていました。
もし2019年の初めにきっかけを受け入れず、それまで通りの日常のままコロナ禍を迎えていたら、環境の変化に対応できず途方に暮れていたでしょう。
(もちろん新型コロナウイルスの出現は想定外の出来事ですが)『変化』という動きの最中だった為、何が起きても柔軟に対応が出来たのだと思っています。

しかしほとんどの方は、新型コロナウイルス感染症が現れ、生活を見直さざるを得ないから『結果として変化した』という流れではないでしょうか?。
もちろん、現状のままで良い方もいらっしゃるでしょう。
しかし、そもそも変化に対しては、
・抵抗がある人
・不安しか感じていない人
・どうすれば良いか分からない人
・「今の状況では出来ない」と考えている人
・「いつでも出来るから」と先送りにしている人
など、様々な現在地の方々がいらっしゃると思います。

「ニューノーマルを必要としていても、なぜか変化を作り出せない・継続できない」
そこにはどんな仕組みがあるのでしょう?

実は、どんな動物も基本的に変化を嫌います。
そしてそれは、人間も例外ではありません。
変化を嫌うメカニズムには、二つの観点が考えられます。
1.脳内にプログラムされている、種の保存を目的とした観点
2.プロスペクト理論における損失回避性という観点

種の保存を目的とした観点

『変化を嫌う』と聞くと、「いやいや変化は大事だよ!」とか「自分は日々変化(進化)してます!」と思う人もいるでしょう。
たくさんの方々が人生をより良くする為に尽力されていますが、あくまでコンフォートゾーンとラーニングゾーンでの話だと思います。
つまり自らコントロール出来る範囲内での変化だと思います。

種の保存を目的とした観点から見た『変化を嫌う』とはどういうことか?
それは「『不安になったり心配したりしない、慣れ親しんだ毎日の行動とその行動範囲』から出ない」という事です。
安心・安全の場が約束されていれば、わざわざ危険をおかして変化を求める必要はありません。
安心・安全の場が守られていれば、子供はすくすくと育ち、種の保存という目的は達成できるからです。

損失回避性という観点

人は「支払ったお金・時間に対して、利益から得る満足度より、損失から得る苦痛の方が大きいと判断する」という心理作用を、誰もが持っています。
つまり、現状を変える事によって「何かを得られるかもしれない」という期待よりも、「何かを失うかもしれない・騙されるかもしれない」という不安の方が大きいために、変化を避けようとします。
その結果、現状を維持する動きを続ける事になります。

そんな中、新型コロナウイルス感染症により未曾有の危機に見舞われ、今までの常識が通用しない事態に陥り、半ば強制的に変化をしなければならない状態になりました。
この様に、人は誰しも「おしりに火のついた状態」であれば行動します。
ですが「変化は必要」と漠然と感じているだけだったり、とりあえず目標設定しただけだと、なかなか行動出来ないものです。

アイディアプランアクションと英字で書かれたプレートを持った女性

なかなか行動出来ない状態」を超える為には何が必要か?

それは、(先程も出て来ましたが)コンフォートゾーン(Comfort Zone)から出る事です。
最近ではビジネス用語として聞く機会が多いとは思いますが、なにもビジネスに限った話ではありません。

ではコンフォートゾーンとは何か?

comfort = (精神的・肉体的)心地良さ、快適さ
zone = 地域、区域

つまり、精神的・肉体的に快適な場所です。
なるほど、行動出来なくて当然ですね。
頭では「変化したい!」と思っていても、無意識では快適な場所を維持し続けてしまうわけです。
三日坊主にならない様に『習慣化』を調べる人がいらっしゃると思いますが、習慣化の前に変化出来ない仕組み = コンフォートゾーンを知らなければ「変化する」を実行する事は難しそうですね!

コンフォートゾーンから出る為に知っておかなければならない事があります。
『コンフォートゾーンから出る』という事は、未知の領域に踏み出すという事です。
そこには常に不安が付きまといます。
しかし、この『不安』がとても大きなキーワードになります。

未知の領域に踏み出すにあたり、緊張感を持たずに飛び出していったら、どんな怪我をするか分かりません。
未知の領域には不安要素が溢れています。
緊張感を以(も)って、充分な下調べが必要です。
そして安心出来たら一歩踏み出す事が出来るわけですが、この緊張感が有る状態の時に一番のパフォーマンスを発揮しているのです!
(ラーニングゾーン)

また、一歩進んでも、その先に新たな不安要素が生まれるかもしれません。
場合によっては、下調べをしても充分な答えを得られないまま選択を迫られる事もあるでしょう。
緊張感を以って不安をコントロール出来ていれば、これまた凄いパフォーマンスを発揮します!
(ラーニングゾーン)

しかし、もし不安に負けてしまったら・・・その時はパニックに陥ります。
何をどうすればいいのか分からず、何をしても裏目に出たり…そしてストレスを抱えて潰れたりしてしまいます。
(パニックゾーン)

ということで、三つのゾーンが出て来ました。
コンフォートゾーン
 精神的・肉体的に快適な場所で安心しきっている状態

ラーニングゾーン
 未知の領域を進む為に、緊張感を以って不安をコントロールし、最高のパフォーマンスを発揮している状態

パニックゾーン
 不安に負けて混乱した心理状態、またそれに伴う錯乱した行動をしている状態

つまり、この見えない仕組みがある事に意識を向けず、この「緊張感を維持する・不安をコントロールする」が出来ない為に、三日坊主になったり甘えが生じて習慣化出来なかったりするのです。
ただでさえ習慣化させる為には努力や忍耐が必要なのに、根本原因として仕組みがある事を知らないと、本当に今現在の状態を自分の意思で変化させる事は難しいのです。

しかし違う見方をするなら、緊張感も不安も自由にコントロールすることが出来るようになれば、損失回避性に縛られる事も快適な場所に囚われる事も無く、コンフォートゾーンを自在に広げて変化を楽しむ事が出来るようになります。
どういう事かと言うと『緊張も不安も楽しめる心の状態であれば、そこは精神的に快適な場所になる』という事です。
緊張・不安に縛られるのは自分の脳の考えです。
自然と快適な場所を維持し続けようとするのは、無意識です。
でも楽しんでいる時に働いているのは心ですよね?
『楽しい』と考えているのは脳だとしても、自然と行動出来てしまうのは心によるものです。
実はここにも見えない仕組みがあり、重要なのは心の動きなのです。

無意識を意識化し、脳の考えに縛られず、脳の考えを統制する事が出来れば、いつでもワクワクの心でいる事が出来ます。
そして心をバージョンアップ出来れば、パニックゾーンに陥った自分をも統制して楽しむ事が出来るようになるのです。
その為に必要な技術がPU感覚を身に付ける事なのです。

心をバージョンアップする事で、脳の考えに縛られず、ワクワクを楽しむ例を一つ紹介します。

先程「コンフォートゾーンを自在に広げて変化を楽しむ事が出来るようになる」と書きましたが、コンフォートゾーンは条件状況で大きくもなれば小さくもなります。
コンフォートゾーンは常に同じ大きさを保ってはいないのです。
安心感を得られれば、コンフォートゾーンは大きくなります。
不安を抱えれば、コンフォートゾーンは小さくなります。
その人の思い込み・脳の考えで大きく変わります。
そして思い込みなので、外的要因に左右されます。
社会や経済が悪化すると、コンフォートゾーンはどんどん小さくなってしまいます。
そして、コンフォートゾーンが小さくなればなるほど、外に出る事が難しいと言われています。
なぜならば、そこには執着が働くからです。

「何かを得るためには、何かを捨てなくてはならない」とも言われます。
しかし執着があると、人はなかなかそこから離れる事が出来ません。
お金だったり、居心地の良さだったり、過去の思い出だったり…。
執着が有ると動きが鈍くなるのは、脳の考えに縛られるからです。

でもね、執着は悪い事ですか?
人にはそれぞれ今に至る背景があります。
全ての人に理解して貰う事は難しいでしょう。
なぜなら、人それぞれ判断基準が違うからです。
それにも関わらず、ほとんどの人が『自分の考えは絶対に正しい』と思い込んでいます。
なぜなら、それは『経験・体験を通して得た結果物』だからです。
でも、経験・体験は、人それぞれ違いますよね?
「人に理解されない」と悩みを持っている方もいらっしゃると思いますが…安心して下さい、当然の事です。
これもまた仕組みですね。

だから、執着する事も、決して悪い事ではありません。
不安定な気持ちを落ち着かせる安定剤です。
他人には見えない背景は、あなただけが大事にしていて良いのです。
ですが、大事なエッセンスはもう心の中にありますよね?
本当に大事なのは『目に見える物』でも『過去の経験』でもありません。
そこから「何を気付き、何を得たのか」です!
その気付きを大切にしながら、次に進めば良いのです。
ほら、変化なんて怖くない。
心が動けば、自然と体は動くのです。
そして動きが新しい変化を生み、習慣を作るのです。
大切な気付きで心をバージョンアップして、未来に活かせば良いのです。

この様に、執着は脳の考えからの縛りですが、その脳の考えを統制できれば自然と行動が出来るようになるのです。
また、「心をバージョンアップする事で、脳の考えに縛られず、ワクワクを楽しむ例」として紹介をさせて頂きましたが、心をバージョンアップさせる事でトラウマすらも消す事が出来ます。
この記事では見えない仕組みを知って日常を変化させることに着目していたので、脳の考えを統制する心の動き(PU感覚)についてはまたの機会にしたいと思います。

仕組みを知り、緊張感・不安を作り出す脳の考えをコントロールして、新しい世界に踏み出す。
そして、ワクワク楽しい心が新しい変化を生み、習慣を作り、やがてはニューノーマルとなる。
この記事が、より良い未来への一歩になれれば幸いです。

5つの矢印の内中央の矢印のみ赤色で未来の方向を指し示している

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